前回のウサギの避妊手術に続き、今度はハリネズミのお話を・・・
最近ハリネズミを診察でたくさん見かけるようになりました。
よく調べてらっしゃる飼い主様はご存知かもしれませんが、ハリネズミにも多い病気があります。
1つは「疥癬症」、そしてもう1つが女の子の子宮疾患です!!
なんなのでしょう。
よくわかりませんが、ウサギ、モルモット、ハリネズミは女の子に子宮疾患が効率に発生します。
では病気について。
今回の子の主訴は血尿でした。そして血尿だけです。元気食欲その他問題ありません。
尿に血が混じる程度では膀胱炎も可能性ありますが鮮血が多めに出ていたら、子宮疾患を疑った方が良いと思います。
触診では何も触れず、レントゲンを撮りましたが明らかな異常は見つからず。
薬で経過をみますが治療への反応はよくありません。
年齢は2歳前。飼い主様とお話しして、子宮疾患の可能性が高いので試験開腹を含め手術のお話をします。
仮に子宮が問題無くとも、将来的な予防になるので無駄にはなりません。
また、確定できないから様子をみる事で進行してしまい、麻酔が難しく手術できない場合もあります。
ウサギさんとの手術前の違いは、血液検査ができない事(状態によっては行なう)、マスク麻酔になることくらいで
あとは手術前の処置からすべて同じです。
この子も無事に終了。麻酔からもすぐ覚めました。そして食欲旺盛でした^^
傷の写真を撮ろうとしたら、すぐに起きて撮れませんでした^^;
明らかにおかしい子宮・・・
透明なのは膀胱です。
子宮の一部がプリッと出ています。
病理検査の結果、悪性の平滑筋肉腫でした・・・
もう少し遅かったら腹膜播種していたかもしれません。
ウサギさんと同じく1泊入院です。
現在、予防的な手術は行なっておりませんが今後はそれも検討していきたいと考えています。
小動物の血尿はすぐ病院へ!! 続きを読む