このカテゴリでは当院の様々な症例を報告していきます。
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徐々にアップしていく予定です。
今回の症例
<ジャンガリアンハムスター1歳2ヶ月>
元気食欲正常、回し車をしなくなってる
右手の脇の下のデキモノ、少し噛んでいるみたい
腫瘍を疑う場合、実際はまず針を刺して、得られた細胞から腫瘍かどうかの検査をします。
今回のケースではハムスターの年齢、デキモノの場所、感触、発見からの経過、すでに噛んで炎症を起こしている点から手術して取ることを優先的に考え、針を刺す検査はせずに(鎮静麻酔が必要な場合もある)、2〜3日の化膿止め、消炎鎮痛剤の内服後、手術を行いました。
実際に切ってみると、外見よりも大きな腫瘍であることが分かりました。
幸い腫瘍は膜に包まれていたので、それごと除去しました。
術後の検査で、悪性の可能性が極めて高い腫瘍と診断されました。
今後は再発の有無を注意すること、状況により免疫力を高める薬を用いて経過観察を行います。
ジャンガリアンハムスターの場合、脇の下のデキモノは
腫瘍である確率がとても高く、一説によれば悪性であることも多いようです。
気づいたら出来てるという場合、多くが急激に大きくなっており
様子をみているとあっという間に、体の半分近くの大きさになることも珍しくありません。
見つけたら、すぐに動物病院へ行きましょう。