昨日、獣医心臓外科研究会(VCSS)主催の
獣医心臓病セミナーに参加してきました。
分かっていた「つもり」になっていたところを再確認でき、とても有意義な時間となりました。
お時間ある方は、最後までお付き合い下さい。(長文です)
動物で心臓病と聞くと悪いイメージしかありませんが
早期発見、早期治療で長く付き合っていけるケースが増えてきた病気でもあります。
成犬の場合「咳をする」「前ほど散歩しない」などの症状が出るケースがありますが・・・
そこまで症状が出てると、早期発見とは言えません。これらはある程度心臓病が進むと出る症状です。
症状が出てない段階で、定期的にレントゲンや聴診を行うことで発見していき
必要に応じ、ご飯や薬で早期治療を行えると理想的です。
幼犬、子犬の場合は成長が遅い、小さい、おとなしい、など
症状か性格か、ただの個体差か飼主様では判別が難しいことが多いです。
心奇形があることがあります。付き合っていける程度の物から、難しいもの様々です。
猫の場合。肥大型心筋症という病気が約15%ほど隠れているのではないかという話があります。
基本的に無症状です。心臓の雑音や、レントゲンでの心拡大を伴わないケースもよくあります。
気づいたら、いきなり症状がでることがほとんどのような気がします。
明らかな症状(呼吸や体勢がおかしい、口をあけて息をしている、他の猫に取り残されるなど)
がある場合、ちょっとしたパニック・緊張ですぐに亡くなってしまうこともあります。
心臓超音波検査(エコー検査)で確定診断がつきますが、
付き合っていくのも難しいことが多い病気です。
なんとか早期発見する確立された方法を見つけなくてはなりません。
フェレットの場合。ここ2〜3年は減った印象がありますが
肥大型心筋症、拡張型心筋症、弁膜症、すべて経験があります。
フェレットは調子が悪くても隠す名人ですので、猫より発見が遅れがちです。
また弁膜症以外は予後(発見以後いつまで生きられるか)が短いことが多いです。
以上大変長くなりましたが、どのケースでも早く発見すればするほど
一緒に居られる時間は長くなります。
少しでも気になった場合は、早めに動物病院を受診することをお勧めします。
高田